人生はお芝居(行為と演技)
1.行為は自己提示
社会的状況での行為は常に自己提示
意図的な自己提示=演技
行為が他者にもたらす情報を予想して行為を選択→あらゆる行為が演技
ex.子供はオーバー・アクション(まだ演技が下手)
2.演技の対象は観客
1)行為を実際に見ている人、間接的に情報を得ることが予想される人
↓
2)見ていると意識されている存在
ex.死者/情報を知り得ない人
3)他者の形でないもの
ex.良心/信念/美意識
3.演技を支える関心
1)自己利益への関心
a)ある目的を遂げるために観客からの特定の反応を得ようとする
ex.就職面接を受ける人
b)観客からの反応(賞賛・評価)を得ること自体が目的
イ)より大きな賞賛・評価をえようとする
ex.虚勢を張る人
ロ)防衛的措置=都合の悪い情報が露呈→取り繕う
ex.「鼻から牛乳」
2)利他的な関心
ex.嘘の薬を与える医者←観客を安心させるために情報をコントロール
ex.「察しの良い無関心」
3)秩序維持
社会秩序にとっての脅威となる情報が表面化しないように情報をコントロール
ex.審判、事故・災害時のリーダー
対面的場面への参加者にも情報コントロールが期待される
ex.披露宴で暴露話
脅威=参加者の「本当の気持ち」(ex.披露宴での面白くないスピーチ)
「その場にふさわしくない話題」
4.団体演技
ex.夫婦喧嘩をしていたところへの来客
チーム結成←共通の利害
共通の利他的関心(ex.気の毒なふりをする患者)
5.演技の成功
1)演技の成功=演技者が提出した情報を観客が信じること
↓
観客の反応で知る
(観客は信じたふりをしているだけかも)
↓
観客が状況を定義
↓
ex.「防衛的措置で取り繕えた!」=じつは相手の「察しの良い無関心」で保護
2)演技成功のための条件
a)個々人の演技力
b)表領域と裏領域との間に明確な境界をしく
ex.ホテルでの厨房とロビーの分離
c)観客の分離 演技の信憑性←無関係の観客によってくずされる(ex.電気屋)
d)チームメイトの適切な選択
ex.来客時に子供を排除(中国での調査「銭!」)
6.ゴフマンの視点のおもしろさ
生活=舞台の上の出来事